夏の短編集vol.7参加団体 てあとるみのりさんへのインタビュー
萬劇場ショートストーリーコレクション vol.7 夏の短編集『Face to Face』に参加するてあとるみのりさんへのインタビューです。
①劇団名の由来は?
精神や知的の障がいのある方が通う福祉施設「ハートランドみのり」の中で結成されたので、その「みのり」を生かした名前を当時の劇団参加メンバーで考えて決めました。表記を平仮名にしたのは、日本人なら誰が見ても読めるし、間違われずに覚えてもらえることを期待したからです。
②創立はいつですか?
2008年4月17日です。実は今年は10周年記念の一年なんです。
③普段はどんな作風ですか?
他人事のようで、実は身近な暮らしに結びつくようなテーマを描く現代劇です。役者の個性や希望を生かした配役・物語の展開を考えて、私(椙田) が脚本を作っています。定番のセリフが毎回登場したり、観客を巻き込んで進行するシーンがあったりという遊び心も盛り込んでいますので、肩の力を抜いてお気軽にご覧いただけるはずです。演劇未体験の方を含めたより多くの方にご覧いただくために、公演のチケット代も極力安価に抑えています。
④今回の作品の見どころは?
今回に限ったことではないのですが、私たちは障がいのある劇団員と、一般の演劇人がお互いに向き合って、ひとつになって舞台に取り組んでいます。これは障がいのあるなしに関わらず、閉塞的で不自然に安定した環境から、大きな可能性と未知の不安が広がる世界へ向かって、勇気ある一歩を踏み出さなければ実現しないことです。そんな私たちの目指しているもの、前 向きに生きている劇団員の姿を、この作品と重ねてご覧いただけますと嬉しいです。
⑤今回の作品を食べ物にたとえると?
物語の中に「龍」という存在も登場してくるので「ドラゴンフルーツ」…でしょうか。見た目はかなり個性的で美味しそうじゃなくても、中身はぎっしり、栄養満点らしいですからね。実は食べたことないんですけれど。
⑥稽古場で一番大切にしていることは?
モチベーションのマネジメントを大切にしています。基本的に稽古では役者が持つ個性を尊重し、じっくりと待つ姿勢を基本としていますが、時にはあえて厳しい態度で接し、いい舞台をみんなで力を合わせて作るんだという雰囲気作りや動機付けの共有を心がけています。自分たちが何のために、何をテーマにして舞台に向き合っているのかを再確認することで、劇団員のモチベーションを高めるというわけです。演じている側に充実した楽しさがなければ、その姿をご覧になったお客様が楽しめるはずありませんので。
⑦次回公演の告知があればどうぞ。
結成から10周年、通算20回目という記念すべき主催公演を2018年10月19日(金)~21日(日)に、北池袋 新生館シアターにて上演予定です。また、9月には「アースキャラバン2018東京」というイベントに参加予定です。それ以外にも11月には豊島区内の地域のイベントに出演、12月には某学会のサテライト企画での公演など、年内はかなりの過密スケジュールです。詳細はWEBサイトをご参照ください!
http://theatreminori.jp/
⑧今後の目標は?
てあとるみのりは10年間、豊島区大塚を拠点にしつつ、ゆっくりとした歩みながらも多くの方々に支えられ、活動のフィールドを拡充させてきました。今回の「夏の短編集」への出演もその成果のひとつであり、多くの方に感謝の気持ちでいっぱいです。それでもまだまだ、てあとるみのりの歩みは続きます。どんな立場の人も舞台の上・劇場の中で垣根なくひとつになることで、お互いの「個性」を素直に認められるような時間と空間を提供できるように、団員一同力と心を合わせて頑張っていきます。応援よろしくお願い致します!
てあとるみのりさん、ご回答ありがとうございました!
萬劇場ショートストーリーコレクション vol.7 夏の短編集『Face to Face』
https://yorozu-s.com/ssc/ssc7/
てあとるみのり『FFファンタジー』
7月28日(土)12:30
Web http://theatreminori.jp