はばかりながら萬ムービーフェスを語ります。
お店を、仕事を、家を、家族を失っている人が大勢います。そんな時に、助けてくださいと声をあげるのは、はばかられました。
5月。自粛要請期間、劇場は閉館中。携帯電話で毎日のようにキャンセルの電話を受け、団体さんの苦境を耳にしても、はばかられました。
何をしてもらいたいか、ではなく、自分たちは何ができるのか?を考えていこうと、一緒に劇場を運営している人間から提案がありました。
今、できる表現に挑戦して、少しでも楽しんでもらって、その結果として、応援や支援を頂けたら……。
それが萬ムービーフェスの始まりでした。
萬劇場に限らず、公演中止で痛手を受けた12団体に参加頂き、空いている劇場を撮影場所に提供。
久しぶりの演技、久しぶりの劇場空間、初めてに等しい映像作品作り、皆さんの高揚した顔を見る度に、こちらも胸が熱くなりました。
多くの方に見て頂けるよう、配信は無料。楽しんで投票して頂いた結果で決まる賞も設けました。
クラウドファンディングも、まず楽しんで頂いて、その上でよろしかったら、というスタンスで始めました。
これまでご支援頂いた皆様には、本当にありがたく、心より感謝申し上げます。
面白い映像作品をご覧になりたいだけなら、世の中に沢山あります。支援いただいた方々は、 チケット代の代わりではなく、純粋に応援のお気持ちをお寄せ頂いている、そう受け止めています。
残り10日となりましたが、このままだと団体さんの撮影費用も殆ど分配できない状況です。
赤字を抱えた団体に、フェスに参加したことでさらに赤字を増やす目に遭わせたくはありません。
はばかりながら、内情をお話します。 萬劇場は感染防止対策を色々やっているようだから、お金はあるのだろう。そうお思いの方がいらっしゃるかもしれません。残念ながら、違います。
キャンセル、延期による収入減は現時点で1200万円超。感染対策費用は500万を超えました。
資産があるわけではなく、急を要する感染対策費用は、従業員が立て替えて支払っている始末です。
そして今後も公演中止が続きます。
参加団体の、公演中止に伴う損害額は、12団体合わせて500万円見当だそうです。少ないとお感じかもしれませんが、彼らのうち何人かはすでに演劇を辞め、多くの人がその決断を強いられています。
そういう中での萬ムービーフェスです。
8月12日まで残り10日、どうぞ無料でご覧になって、楽しんで投票してください。
そして、応援支援を頂けましたら幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。
萬劇場・飯村弘一
萬ムービーフェス
https://yorozu-s.com/movie-fes/
クラウドファンディング実施中です。
https://motion-gallery.net/projects/yorozu_movie-fes